 (撮影日 2004年2月20日 まもなく八分咲き) |
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原木の前に立つと、いつも優しい時間の流れを感じます。この木に出会ってから、もう10年余りが経とうとしています。
以前に比べて、花の密度が薄くなったようにも思えます。
毎年、花のつかない小枝を見つけると、「来年は大丈夫だろうか」と心配にもなります。
根回りや、周辺道路の環境を考えると、本当にこの場所でいいのでしょうか。 でも、もう一人の自分が、「いつか原木が生涯を終えるとしたら、この場所でもいいんじゃないの？」とささやきます。 原木が、ここで育つことになったのも何かの縁。 幼木の頃から、手をかけられ、愛情をかけられて大きくなったのがこの場所ならば、 それはそれでいいんだよ…と、原木の声とも自分の声ともつかないつぶやきが、 春風の中で重なります。 |